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2023-01-04 (Wed) 23:28

秘密の花園 The Secret Garden 英語多読目指せ100万語……なのか?


というわけで、目指せ100万語!というのが英語多読における、いわゆるひとつのスローガンとなっておるわけです。しかし、100万語読んだからってどうにかなるわけではないんですよねー。かく言う俺にしても、高校時代からトータルしたら100万や200万は読んでおるんだが、相変わらず無学文盲のままだからね。まあ、英文を読むことに慣れるのは確かであるし、ペーパーバックを読むことに心理的抵抗がなくなるのは確かなんだけど。でも読書のスタートラインに立つためには、まずは1000万語が最低ラインなんじゃないかな。とはいえ、高校生で100万語くらい多読したら、学校でやってるリーダーとか試験問題の長文とかは、アホらしくてあくびが出るレベルになれるであろう。


さて、「宝島」に続いては、GR(graded readers)界隈で評判の高い「The Secret Garden」を読んでみた。今度は1ランク下がって、Oxfordのレベル3である。語彙で言えば前回が1400、今度は1000ということで簡単になったはずなんだが、逆に説明的な文章になって、ちょっと考えながら読むという変な現象が起きてしまった。拙者としてはレベル3よりもレベル4の方が何も考えずに読めるようである。ところで、「秘密の花園」といえば松田聖子であるが、拙者の高校時代の三年間は、まさに聖子の全盛期に重なっている。当時のことは聖子のヒット曲とともに思い出されるし、さらに言えばうちの近所に某教会があるのだが、そこは松田聖子と神田正輝が結婚式を挙げた教会なのである。普段は人通りもないほどの閑静な住宅地なのに、その当日にはマスコミ関係者が押しかけて塀に上るわ、ヘリコプターは飛び交うわで、そりゃーもう大騒ぎ。


秘密の花園


なんで松田聖子の話になっているのかよく分からんが、ともあれ聖子の「秘密の花園」は、エロチックな隠喩としてのタイトルであろう。名作の「The Secret Garden」の方は、健全な少年少女が登場する明朗なストーリーであって、子供の頃にいわれなきいじめを受けていた身としては、こういう理想主義的な絵空事は腹立ってくるのである。それは次に読んだ「Emil and the Detectives」にも言えることで、あれだけクソガキどもが集まったら、いじめの標的にされるのは俺なんだよなー、と考えてしまう。ケストナーでいえば「飛ぶ教室」のファンなのであるが、「エミール」の方はあまりにも健全すぎ、御都合主義すぎてしらけてしまう。と言いつつも、これまたpenguin(現・pearson)の大人気タイトルである。PGRのレベル3で、語彙数は1200だからそんなに難しいはずはないのだが、どういうわけか俺には読みにくかった。中途半端に現代ものなので単語に慣れてないせいもあるけど、penguinはGRの中でも比較的、複雑な文章を平気で使う傾向にあるようだ。


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最終更新日 : 2023-01-14

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